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[2008/09/08 00:50] | トラックバック(-) | コメント(-)

『海駆ける騎士の伝説』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ  

『海駆ける騎士の伝説』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ



すぐそこに見えている無人島なのに、
足を踏み入れると騎士のいた時代へ・・・。
 
  ***

時代と場所とが交錯する物語は
彼女の他のファンタジーではおなじみ。
でも、今回は全く異なる世界ではなくて
同じ世界の異なった時代に行くところが面白い。

有名な貴族の先祖だったり子孫だったり、
現在では当然あるべき法律(人身保護法)がまだなかったり。
舞台がイギリスと断定されているだけに
リアルなストーリーになっています。

もう少し、イギリスの歴史に詳しかったりすると面白いんだろうなと
思いましたが、ちゃんと注がついているので、
昔の言い回しを面白く使っていることも「わかる」ことができます。

ちなみにアレックスが主張した
「ちゃんとした裁判なしには、人を閉じ込めたりできない」という人身保護法は現代の日本にも同名の法律があります。
そして、日本国憲法34条には、「何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない」とあり、これは、まさに英米法のヘイビアス・コーパス(人身保護法)の影響を受けたと言われています。
アレックスは遠く現代の日本にも影響を及ぼした、と考えることも出来ます。

10代前半のアレックスがきちんと権利主張をしており、
しっかりした教育を受けていることに感心するとともに、
歴史を通して法律がいかに重要なものであるかを理解するに
適した一冊です。

そういう意味でも、本書はぜひ学校の図書館に一冊置いていただき、
夏の推薦図書にしていただきたいものです。

アレックスとともに、霧の中へ
首もとが涼しくなる冒険をしてみましょう。




[2007/08/01 14:06] 児童文学 | TB(0) | CM(0)

『だれかののぞむもの』岡田淳  


『だれかののぞむもの』岡田淳


こそあどの森の物語シリーズの中では、
『森のなかの海賊船』がストーリー的に一番すきですが、
なぜか、戻ってきてしまう本。

フーのその先が、書かれていないのがいいのかもしれない。
読み手にゆだねられていて、
宿題のように、私の心に残っている

そして、自分がフーのように
自分を失ったときに戻ってきて
どうする?
って考える

みんなが教えてくれるおばあさんと過ごした日々。
まぶたの裏に生き生きとよみがえる。

「フ−におもどり、おまえがなりたい姿におなり」
とみんなが言ってくれる。

それを自分のことのように感じる。

答えはない。
でも、フーのしていることが、
ある人にとっては、とてもよいことであったりもする。
それを忘れてはいけない。

きっと自分も誰かの役に立っている。
誰かの支えになっている。(こともある)

そのことを読み返して、また心にフーをしまう。

[2006/06/25 16:49] 児童文学 | TB(0) | CM(0)

『バビロンまでは何マイル(上下)』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ  


『バビロンまでは何マイル(上下)』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ


込み入った話だったらどうしよう、って思って読んだのですが、
面白かったです。

SFファンタジーっぽかった。
『Deep Secret』が原題のようで、なるほど。

イギリスの童話や伝説というか、文化そのものが下敷きになっているので、なんとかわかるところは面白いけど、
逃しているところも多いのだろうな、と残念。

あとがきをみて、知ったり、
あとは、興味をもってアンテナ張るしかないな。
それも面白いかも。
戻ってくる(再読する)ことの喜びとして、
内容そのものについての発見とか、
自分の読み方が変わって解釈が変わるという喜びのほかに、
知らなかったことが、わかって面白くなるという喜びも
ダイアナ・ウィン・ジョーンズはくれたのだ。
(あと、『花の魔法、白のドラゴン』とのリンクね)

ただ、「後ろを振り返ってはならない」っていうのは、
ギリシャ神話にあるのも知っていたけど、
日本の神話にもあるな、と思った。
そういう発見も面白い。

いつも「日本」をちょこっと出してくれる
ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんが
大好きです。

[2006/06/20 10:34] 児童文学 | TB(0) | CM(0)

『バウンダーズ“この世で最も邪悪なゲーム”』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 著 和泉裕子 訳 

『バウンダーズ“この世で最も邪悪なゲーム”』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 著 和泉裕子 訳

「バウンダーズ」とは何か?
本書では、「故郷に向かう者」にバウンダーズのルビが振ってあります。

読む前は、主人公が「この世で最も邪悪なゲーム」をする話かと思ったけど、違った。
むしろ、この世が最も邪悪なゲームだった。

もう、とにかく読み始めはわけがわからない。
主人公にも、わかっていない。

まだ、一度しか読んでないから、
この世界観がわかったとはいえないけど、
だんだん見えてくる。

『ソフィーの世界』(ヨースタイン・ゴルデル)の最後のところを
読んでいるときと同じように、世界を見ていることに気がついた。
クレストマンシーシリーズでいう世界の系統も同じ着想かも知れない。

今、生きている現実の世界を見る眼が、変わる。
でも、それでどうしたらよいかはわからないんだよね。

自分がちっぽけな存在だと知るのかな。
大きな権力に振り回されるだけの個人を知るのかな。
そして、ちっぽけなはずの個人の力の大きさを知るのかな。


[2006/05/14 13:46] 児童文学 | TB(0) | CM(0)

『フェアリーレルム5 魔法のかぎ』エミリー・ロッダ さく 

『フェアリーレルム5 魔法のかぎ』エミリー・ロッダ さく

次々展開していく場面にわくわく。
やっと、エミリーロッダらしい、しかけも効いてきて、
楽しくなってきました。

現実世界では、いじめっ子がいて、やなこともあるけど、
フェアリーレルムとのつながりのなかで、
ジェシーが、力をつけてくるところが魅力。

楽しいことは、楽しむって大切。
幸せなら、手をたたこうっていう歌があるくらいだし、
楽しいときは楽しく、うれしいときはうれしくしないとね。
いろいろ考えてもしょうがないもの!

と、自分にいいきかせつつ。。。


[2006/05/11 13:43] 児童文学 | TB(0) | CM(0)